「ん…」
小さく息が漏れて、きゅっとシーツに皺が寄る。
甘い香りが漂う髪に口付けて、柔らかな唇にゆっくりと押し付けた。
「ん、ぅん」
指先と指先を絡めて、繋ぐ。
祈りの姿を模したその形にガラにもなく強く願うのは、永遠。
「っん…ぁ、ぅん…っ」
じわじわと甘さと艶やかさを増していく吐息が唇の先を痺れさせて、体中に染み広がるのはの感覚、の熱。
呼吸の合間に出来た僅かな隙間からねっとりと舌を忍ばせて、味わうようにのソレを絡め取り、
ぴくん、と体を震るわせたを安心させるように、きつく抱き寄せた。
「は、ぁ…ん、ん…んン…!」
苦しげに眉が顰められる、顎が上がる。逃げ回る舌を追いかけて、捕まえて執拗に求めて。
ぎゅっ、と絡めた指に力が込められたのを合図に唇を離した。
「…はっ!…っ、はっ…は」
ゆるゆると力を抜いて酸素を必死に吸い込むを覗き込む。
火照った赤い頬にペロリと舌を這わせて微笑んだ。
「どんな感じだった、?」
額に張り付いた前髪をそっと横に流して、を見つめる。
「…なんか、ね」
余韻に酔っているような虚ろな雰囲気、色。
言葉をゆっくりと選んで、は言った。
「ふわふわする、かんじ」
「気持ちよくなかったか?」
「うーん…よく、わかんないけどね、」
「たぶん、気持ちよかった」
潤んだ瞳で焦点を合わせたに誘われるように、ちゅっと音を立てて首筋に吸い付いた。
短く声を漏らしたを見やって、一定のリズムを刻む眼下の膨らみに触れる。
「つまり、俺もまだまだ努力が足りねぇってことか」
きゅ、と触れていた手に淡く優しく力が込められて、ゆるりとした快感にの首が薄闇に白く仰け反った。
薄紅、その肌に散らして
真夜中、軋むスプリング、蕩ける吐息